2022-12-29 2022年12月29日の当用雑記 今年も無事、勤め先の仕事を納めた。コロナ以前は、出勤最終日にホテルの宴会場を借りて全社員が集まるパーティーがあったが、ご多分に漏れず2019年の年末を最後に行われていない。今年もビンゴ大会はなしだ。我が家では、既に数年前に年末の大掃除を廃止している。台所の油汚れは暖かい季節の方が落ちやすいし、床のワックスがけも、窓を開けても寒くない季節のほうが乾きやすい。辛うじてガラス窓は拭いた。年末年始といわずお盆といわず、地元にはもうしばらく帰っていない。最後に帰省したのは少なくとも12年前になると思う。夫と父が怒鳴り合いの大喧嘩をして、私は担がれるようにして車にのせられ、夫の運転で京都に戻ってきた。私は父の振る舞いに耐えられず、ベンゾジアゼピンを大量に服用して意識が朦朧とした状態だった。それ以来父とは会っていない。医者からは「逃げれるところまで逃げたらいいよ」と言われている。ともかく、休暇が始まった。納会も掃除も帰省もない年末年始など長閑なものだ。あんまり締まりがなくても味気ないから、正月花は奮発した。花屋で見繕ってもらった松や千両や菊と格闘しながら、ひとりで静かに今年を振り返る時間が好きだ。この一年、必死に生きていなかった瞬間などないはずなのに、漠然とした悔いばかり心に浮かぶ。ここ数年は思ってもみなかった大きな幸運に揉みくちゃになって、それがいつの間にか癖になっていたのだと思う。すっかり贅沢になってしまっていた。そして今年は、自分が、ささやかな喜びがたくさんある人間だということにもう一度立ち返る時間帯になった。ささやかな喜び一つ一つを思い出せば、確かに心残りなど一つもないのだった。最近、生活リズムを朝型に改めた。夏にコロナにかかって以来、めっきり夜に弱くなってしまった。22時をまわると、酒も飲まないのに頭が回らなくなる。思い切って就寝時間を早め、朝早く起きることにした。22時半就寝の起床6時半。これでも計算上は8時間寝られる。ちなみに以前は、8時すぎまでベッドに居た。早起きしてできた時間は、今のところ主に書き物に充てている。早寝早起きを始めてよかったことはすでにたくさんあるが、朝一番の回でも余裕で映画を観に行けるようになったことは予想外に嬉しかった。早速、休み1日目に朝から『ケイコ 目を澄ませて』を観に行った。良かった。具体的な感想はまだ言葉にならない。上映期間中、また観に行くと思う。 Home › ESSAY › 2022年12月29日の当用雑記 当用雑記